トップ  手間かけアンプ製作所2  メール  

6L6GC全段差動プッシュプルアンプ

6L6GCを全段差動増幅回路で作ってみました。
NFのため特性は良いです。膀熱管はあまり好きではないのですが、これでも十分楽しめます。 膀熱管のプッシュプルを避けていましたが、作っても良いかなと言う気持ちになりました。
ただ小音量で聞きますと直熱管(2A3)との差を感じます。今回は電源トランスの関係で仕方が ありません。友人評によりますと暖かくて良い音がしますよとの事です。6L6GCでは今までになく 分解能も奥行き感もあり味が出ています。コストを考えますととても良いランクに入りそうです。



6L6PP 6L6PP

シングルアンプが多い中プッシュプルアンプは2台目です。最近はやりの全段差動アンプを作ってみたくなり、まずは差動増幅の音を聞いてみることにしました。 とはいってもプッシュプルアンプは1台、トランスドライブの46PPしかありません。幸い自己バイアスでしたので出力部を定電流化してみました。これで 出力部は差動増幅になります。結果は良いです。音がすっきりしました、シングルとプッシュプルの中間み たいな音です。気に入りましたのでバラックで組んでみました。回路はこのアンプと同じです。ただ出力管 に2A3を使いました。ますますいけます。正式に組むとなると部品が足りません。なるべく手持ちを使いた いのでFISHERの取り外しトランスを使うことにしました。電源トランスの関係で直熱管は使えませんので 手持ちの6L6GCにしました。コンデンサは寿命を考え新品にしました。


6L601.JPG

メイン部品のFISHERのアンプから取りました電源トランスと出力トランスです。
さびがありますので丁寧に磨いて再塗装します。

6L6011.JPG - 74,834BYTES

抵抗、コンデンサ類は新品を使いました。


6L602.JPG - 44,442BYTES

ケースは使ってはないのですが古いのでさびなどがあります。加工後再塗装できれいにします。


6L603.JPG - 44,601BYTES

加工後再塗装しました。


6L604.JPG - 29,477BYTES

サブシャーシーです。MT9ピンソケットは中古です。GT8ピンは新品を使いました。


6L605.JPG - 36,707BYTES

裏側です。ヒーター配線はテフロン線の銀メッキ品です。


6L606.JPG - 46,327BYTES

サブシャーシーを配線しました。配線材はNORTHERN TELECOMのビンテージワイヤーにしました。

差動増幅ですので定電流回路がついています。出力管の電流測定用に10Ωの抵抗を仮付けしてあります。


6L607.JPG - 69,901BYTES

前段は12AX7のSRPP差動増幅にしました。定電流ダイオードを使っています。


6L608.JPG - 74,110BYTES

6L6GCは三極管接続です。


6L609.JPG - 123,288BYTES

サブシャーシーを取り付け配線を終えたところです。

電解コンデンサの取り付けに苦労しました。倍電圧整流ですので小型の電解コンは絶縁されなければなりません。見栄えは悪いのですが何とかつきました。

小さなトランスは前段差動増幅用マイナス電源です。


6L610.JPG - 138,761BYTES

聞いてみました。中域がとても厚く、前に出ます。高域も低域もふくよかに鳴ります。解像度がありますので 甘さは感じません。この費用でこの音とはもうけものです。


6L611.JPG - 150,410BYTES


6L612.JPG - 54,353BYTES


6L613.JPG - 62,755BYTES


6L614.JPG - 44,151BYTES


6L615.JPG - 59,251BYTES


6L616.JPG - 114,232BYTES

測定後、配線を結束して、最後にボンネットを付けて完成です。

6CA7がついています。


6L620.JPG - 69,423BYTES

6CA7にかえてみました。

定電流なのでそのまま使えます。

こちらの音が気に入りましたがヒーター容量が心配です。長時間使って電源トランスが熱くならなければ使えそうです。


6L621.JPG - 56,330BYTES


6L623.JPG - 87,252BYTES


トップ  手間かけアンプ製作所2  メール